Phage11月ゲーム会/ボードゲーム


2014年、新春から突如始まった「第三次ボードゲームブーム」発症中の私は、ボードゲームを遊ぶ機会をついに外部に求め、ネットの海に潜ること数時間、ついに一般の人たちの中で遊ぶに至りました。
 その第一歩は、新札幌は厚別区民センターを拠点に毎月第四日曜日にゲーム会を開催しているゲームサークル「Phage」に一般参加者として参加してきました。

「Phage」のゲーム会に参加するにはここのblogのスレに事前に参加表明をする必要があります。過去ログを少し読み漁ってみると、実に10年続く息の長いサークル であることが判明。遊ばれるボードゲームも参加者がいろいろと持ち込み、当日そこから選ぶ仕組みのようです。
 ゲームの持ち込みは義務ではありませんでしたが、奇をてらう形で「ピクショナリー」と「国連憲章27条会議」の2つを持ち込んでいます。

会場入りしてスタッフさんと挨拶。面白いことに「Phage」さんのblogには「参加者心得」みたいなものがあり、挨拶と身だしなみはきちんとしましょう、とあり、 続けて参加することを念頭にスタッフさんに好印象を与えるべく笑顔をふりまく私。初参加者は会費無料とのこと。首から下げるタイプの名札に記入して空いている席に座って 開会待ち。名札の名前はハンドルでもいいそうです。

   

上が当日参加者の面々から持ち寄られたゲームたち
 見たことの無いゲームが大量にありMASU!

 こちらが記念すべき初ゲームとなった『ミスターダイヤモンド』です。これがどんなゲームかというと、

 
毎ラウンド1枚「宝石の嵌っていない」指輪カードを引いて自分の前にオープン
八角形のお盆からダイヤを1つ取りだし、オープンしたカードに乗せるとダイヤの指輪が完成。完成させるとカードに書かれた価値になり、 この価値の総計を競い合います。
 写真でお盆にまばらに載っていますが、ゲーム終了時のものなのでスカスカな状態。このほとんどが精巧にできたダミーで、お盆に固定されています。
 これが実に良くできていて取り出せる本物と比較してもまったく分かりません。さらにお盆の形が円にほど近い八角形であるため、一度回転させるともはや判別不能。ゲーム開始時は写真の3倍ほどの宝石駒が乗せられます。
 で、実際にこのダミーを引いちゃうとですねー、お盆と固定されているわけですからお盆が僅かに浮くんです。この時の屈辱感はもはや異常!思わず奇声を上げたくなるほどでした。完成しなかった指輪カードもそのまま残ります。
 手番ごとに新たな指輪カードを引き、お盆からダイヤを取れるのはその手番で引いたカードだけなんですが、完成しなかった指輪カードにもきちんと意味があって、
こちらが指輪カードに混ざっている『盗賊カード』。完成しなかった指輪カードに限り、他のプレイヤーの「価値の同じ指輪カード」から ダイヤを強奪することができます。
 ゲームは7枚しかない「盗賊カード」を一人で5枚も引き、19000点で1位タイでした

 ゲームは指輪カードの山が無くなるか、お盆からダイヤが無くなると終了です。 いささか古い(絶版)、運要素の強い記憶力ゲームの類ですが、ダイヤの作りだけでも見る価値あり。手始めにワイワイやるには最適かもしれません。

 私的欲しさ・・・× 発想に高い点を付けていますが、繰り返し何度も遊ぶタイプのゲームではないため

 午前中最後はこちらライナー・クニッツィア作「ロイヤルターフ」のリメイク版で『ウイナーズ・サークル』です。

 
シンプルなレースゲームになります。

 レースは七頭立て、トラック1周のコースで行われ、プレイヤーは任意の4頭にベットしていきます。左の写真のようにワザと馬ごとのスタート位置をずらしてレース前の予想に深みを与えてくれますね。

  レースの結果、3位まで配当金が支払われますが、ベット数、つまり人気が集中するとその分配当金が右にずれオッズが安くなる仕組みです。ちなみに最下位だと逆に100$を支払わなくてはなりません。
 ゲームは3レース行われ最終的に一番お金を獲得したプレイヤーが勝者になります。最終レースは全ての配当(最下位の支払いも)倍になり最後までハラハラさせてくれる仕組みです。
 

 ”任意の4頭にベット”と説明しましたがここにももう一癖あって、投票マーカーには『1』『1』『2』『0』と数字が書いてあり、それぞれ配当金に対する倍数となっていて『2』だと最終的な配当金が「×2(マイナスも)」に、 『0』は上級ルールのダミー投票になり、他のプレイヤーをけん制するのに用います。
←がレース開始前直前の状態。
 出走する馬はレース毎に替わり、それぞれに往年の名馬の名前が振られています。その下にある4つのアイコンとその横の数値がその馬の能力になります。

 レースは手番のプレイヤーから4種類のアイコンが書かれたサイコロを1つ振り、任意の馬を一頭出たアイコンの数値分進めていきます。そしてサイコロを振るプレイヤーが隣になり、残った馬から任意の馬を進めていくことになります。 全て馬が前進するまで同じ馬が進むことはありません。

 4つのアイコンにそれぞれ数字が振られているわけですが、「馬」のアイコンは振れ幅が狭く低めに設定されています。が!サイコロには3面。残りのアイコンはそれぞれ1面ずつしかありませんが 極端な数値が振られている場合があります。よって「馬」アイコンの数値が高い馬ほど安定してた実力を発揮し、それ以外のアイコンが高い馬は一点突破型のロマンタイプと言えるでしょう。 ちなみに「馬」アイコンの数値を3倍して残りの3つの数値を足すとどの馬の能力も『30』になるようになっていますね。
 振り返ってみると左の写真は手探りの第一レースだけあって、安定型で数値が平たい「1番」と「2番」に人気が集中しているのが分かりますねw

 私はです。
第一レースも中盤。私(赤)が賭けた5番があからさまに遅れていて焦った記憶が…w

 始まってすぐにクニツィアらしいジレンマにやられました。サイコロを振って出たアイコンで任意の馬を進めるだけなんですが、できれば自分の賭けている馬をより先に進めたい、 同時に自分の賭けていない馬には大きく進んでほしくない。自分の賭けている馬があまり進めないアイコンであれば自分が賭けていない馬をより不利な進め方をさせたくなります。 と、思っていると他のプレイヤーの思惑が絡んでくるんでレースは大抵ままならないw
 たまにブラフで『0』倍を賭けている馬で陽動してみたり、他のプレイヤーの動向に注意を巡らしたりと自分の手番でなくても目が離せないのはいいですね。 左の写真だと一番人気、二番人気の馬が先行している手堅い展開です。

 馬のカードが所々裏返っているのは「その馬は移動済み」と判別するためのようです。
こちらが第一レース終了直後の写真。
 本命、対抗の1番、2番の馬が終盤差し切られて結果「3−4−1」、私の賭けていた5番は何とか最下位を免れました。3レースを終えて私の獲得金は1900$と一位タイでした〜

 原版の「ロイヤルターフ」と比較すると、馬の数が「7⇒30」と大幅に増え、上級ルールとして『0』の投票マーカーが追加されていてコンポネート関連も良くなっているとのことです。ただしどちらも『絶版』

 レースゲームと言えば、私は唯一2014年ドイツゲーム大賞受賞の「キャメルアップ」を持っています。比較するならば総合評価では「キャメルアップ」を上としますが、 好みでいえば「レースゲーム」としてのシャープさで「ウィナーズサークル」を取ります。

 私的欲しさ・・・△ 是が非でも欲しいわけではないが、持っているのもあり

ここで午前中は終了〜
 昼食は個人個人なので大型量販店サンピアザの地下街に直行。その地下3階で衝撃が…
 「DOMDOMバーガー、2014年9月30日をもって閉店」
 まあ別にドムドムファンではないんで近くの蕎麦屋でランチ〜

午後からは重めのゲームも立つとのことですが、昼一は私が持ち込んだ『国連憲章第27条:安全保障理事会決議』。私が持ち込んだ関係上、私がインストせざるを得なく、初めての人たちに面して覚束ないながらもインスト敢行。
 私所有のゲームなんで詳細の写真は取りませんでしたが、ゲーム結果は私はダントツの最下位。調子に乗ってお金をばら撒き過ぎました。
 勝ったのは唯一の女性参加者で、彼女が議長の手番、露骨な拝金戦法で荒稼ぎ、そのままぶっちぎりの勝利でした〜

ここで他のテーブルに目を向けてみるとなんか妙なゲームが…

宇宙空間を模した黒いボードに・・・宇宙船??
 初めて見るSFゲームかと思ったら『スタートレック:カタン』???
 日本語化されていない輸入物のよう。実は「カタンの開拓者たち」、全世界で売れているだけあり無数の亜種が存在していて、どれもオリジナルにはない楽しさがあるらしいです。

   
こちらが1904年までその歴史が遡れるパーティゲームの『Pit』そのDX版です
 ほぼ同時に2卓が終了したためメンバー再編した結果、7人の大人数で遊ぶことになりました。


各プレイヤーにはこのようなカードが9枚ずつ配られます。
 プレイヤーは先物取引のトレーダーとなり、任意の商品一種類を9枚全て集めることを目指します
 この品物は各9枚あり、参加人数分の種類を用いて行われます。今回は7人プレイなので7種類。カードに書かれた赤い数字が9枚集めたときに貰える得点で本来は500点何ですが、 今回はショートゲームということで250点を目指します。
 今回は使っていませんが上級ルールだと得点に修正が入る「熊」や「牛」カードが混ざるそうです。
で、ずーっと気になっていたのがこの無駄に豪華なベル。
 ゲーム開始と終了の合図を告げるベルで結構いい音がしました。
 でもってどのように9枚集めるかというとですね、”リアルタイムトレード”。開始の合図とともにお互い種類を見せずに1〜4枚のカードを出して、出した枚数と同じ人と合意したら即座に交換。 この時ルールが一つだけあって、「交換に出すカードは同じ種類」である必要があります。「コーヒー豆3枚」を出したら、「コーヒー豆3枚」貰い双方で苦笑い。
 それにしても非常にうるさい。開始のベルを合図に一斉に響き渡る掛け声。そう!9枚そろえるのは早い者勝ちなんでうかうかしていたら勝機を逃します!
 そうこうしているうちに誰かの手が伸びてきて「チーン…」と響き渡り水を打ったように静かになる7人。
 こ、これは…タッチの差で目の前でベルを鳴らされると、壮絶に悔しいw!
 結局一度もベルを鳴らすことなく惨敗しました。

 私的欲しさ・・・◎ 12月に速攻買いましたw 
 壮絶にうるさく場所と場面を選ぶゲームでパーティゲームらしく大人数のほうが楽しめるゲームではあり、ウチには最適人数で向かない感じですが、買うに当たっては悩まなかったですね

 

ショートゲームということでさっくり終わってまた再編〜

ライナー・クニィツィア作で『ハイソサエティ』。そういえ最近再版されたみたいです。
 このゲームもクニィツィア作の例にもれず所謂「競りゲー」です。ハイソでセレブな金持ちとなり、小切手でバンバン高いものを買いあさりその資産価値の過多を競うゲームです。 ただし、ハイソな人たちは品性の欠いたお金の使い方を嫌うため、ゲーム終了時、一番小切手の残り金額が少ない人は脱落します
 
 そういえばこの日はある意味「クニィツィア祭り」となっていました。「ウイナーズサークル」と「ハイソサエティ」の他に、写真にはありませんが午前中別卓で「キングダム」、 遊ばれはしませんでしたが「交易王(第2版)と分かるだけで4タイトルと流石クニィツィア!
こちらが各プレイヤーに配られる小切手。内容は一緒ですがカードの淵の色が違い誰が出したか分かる仕組み。
 山から財宝カードが1枚ずつめくられ、時計回りに公開競り。ポイントは一度出した小切手は手元に帰ってこないこと。それにしても…
 相場がまったくわからん
 財宝カードの中にはマイナス価値の泥棒カードも混ざっていてこちらは逆競りになります。ようは一番お金を出さなかったプレイヤーが引き取りすでに落札している財宝カードのうち任意の1枚を捨てなくてはなりません。
 そして途中で「お金」ではなく「小切手」で競りをする理由が分かりました。「小切手」は使い切りで細かく崩せないところに妙がありました。競りが進むにつれて小切手の種類が減る、つまりゲーム後半になるほど競りでの提示金額の 自由性が失われていくわけですね〜
 例を挙げるなら同じ残り24M$でも、「6M+8M+10M」と「4M+20M」では前者のほうが断然有利と分かります。
←が私が落札した3点なんですが、なんだかんだで僅か1点しかありません。
 その他に財宝カードの中にはそれ単体では価値がなく、落札済みの財産カードに対する補正のある、赤い縁取りのカードで「×2」とか「1/2」と書かれた厄災カードが4枚混ざっています。  ゲーム終了は4枚目の厄災カードが出たらその時点で終了。この「唐突にゲームが終わる感」はクニッツィアのゲームの特徴の一つでもあるのですが、このゲームに限って言えば「勝負所」を分かりにくくしている一因となっていますね。
 相場と勝負所の2点にピンと来ないまま終了しました。

 私的欲しさ・・・×
 クニッツィア作の競りゲーであるならば、モダン・アートの方が圧倒的に上ですね。それでも「使い切りの小切手で競り」と「一番お金を使った人が脱落」というアイデアには「流石クニッツィア!」と賞賛を禁じえません。

閉会まで2時間を切ったところで参加したのは、1993年度のドイツゲーム大賞の「ブラフ」です。
 このゲームをシンプルに説明すると、ダイスカップで伏せられた(自分のは中を見られる)ダイスの目のある数が、全体でいくつあるかを予想し、それが是か非かを予測しあうゲームといえます。
こちらがゲームボードの全景になります。
 左に映っているオレンジのサイコロが開始時5個とダイスカップが各自に配られます。このオレンジのサイコロは「1〜5」までの目と6の替わりに「☆」が彫られています。この「☆」マーク、オールマイティな目としてカウントされ、 例えば[2、3、1、2、☆]として、2は[2個と☆1個で3個]というふうにカウントします。
 右の赤いサイコロが現在の「サイコロの目」のビットを表しています。ボード外周には1〜20の数字が書き込まれていて□の中に赤いサイコロを置くことで「どの目」が「いくつ」と表していくことになります。
 ところどころオレンジのマスがありますがここはちょっと特殊で「☆」マークの数を直接ビットするマスになります。
 真ん中のオレンジと黒の方眼マスは、後述しますが失ったダイスを置くスペースと同時に「ある目が出る確率」と全体のダイス数を知る手がかりとなります。
これが実際のダイスカップとダイスたち。
一斉にダイスカップを振って各々中の目を密かに確かめたらゲームスタート!
 手番のプレイヤーが「どの目」が「何個以上」と宣言し、赤いサイコロをゲームボードの所定の位置に移動して次のプレイヤーに手番を廻します。
 次の手番のプレイヤーから本番。先ずは前のプレイヤーが宣言した目が全体で何個以上あるかつまり「宣言数以下である」として『1.チャレンジする』か『2.レートを上げて再ビットする』のどちらかを選びます。 チャレンジがなされた場合全員のダイスカップを公開し、指定された目の実際の数を確認します。結果としては以下の3パターン。

@「宣言数より少ない」 直前にビットしたプレイヤー(前の手番の人)が差分のダイスを失います。
A「宣言数より多い」 チャレンジしたプレイヤーが差分のダイスを失います
B「宣言数通り」 「直前にビットしたプレイヤー以外」がダイスを1つ失います。

 一度チャレンジが行われたら、各自失ったダイスはゲームボードの中央に並べ、残ったダイスだけで1からビットスタート。ゲームとしては最後の一人になるまでこれを繰り返していきます。
 『2.レートを上げて再ビット』にも2パターンあって、
@「個数をそのまま」で「目を高い数値にする」 例)個数そのままで「2⇒4」は可能だが「4⇒3」は不可。「☆」は専用のマスがある
A「個数をより高いものにする」 赤いダイスを時計回りの任意の位置に移動します。このとき「目」は「☆」を除く好きなものにしてかまいません。「☆」にする場合は「☆」専用のオレンジのマスに置きます。

でもってちょっとめんどくさい確率のお話なんですが、「☆」はオールマイティとして全ての目としてカウントされるため、ダイス1つである目が出る確率は「1/6×2」で『1/3』 となります。開始時は1人5個のダイスを持っているため、5人で遊んでいる場合、開始直後は「☆」を除く全ての目の最低数は、[『1/3』×5個×5人]=8個+1/3≒『8』個となります。
 ここで再び上の写真を見てほしいんですが、ボード中央の『列の数』(ダイス3個分横1列)を数えてみてください。丁度『8列』と『1/3』空いているのが分かるはずです。 つまりボードの中央を確認することで、ゲーム中「ある目」が最低何個あるか?という手がかりになるのです。
が!
 あくまで「確率上のお話」ということを忘れてはいけません。
 ここでこのゲームのタイトルを思い出してください。そう【ブラフ】、自分のダイスカップの中身を元にバカ正直にビットする必要はないのです。
 時には自分では無い目でビットしたり、他人のビットのときの表情を伺いながらサバイバルゲームを戦い抜くことになります。

 でもっとやっとプレイレポに入れるんですが、始まってすぐ「チャレンジorレイズ」の仕組みが別のある仕組みに酷似していることに気が付きました。それは、 時計回りの競りゲームです
 昔から競りゲームの傑作「モダンアート」を遊び続けているため、微妙なラインの数値設定は得意とするところ。最初他の方々は小さく刻んでビットしていきますが、 私の手番で「チャレンジするには微妙だが、次に回すとチャレンジされかれない」というラインまでドーンとビットアップ。私の隣に座っていた初対面の方、自分の手番で まいど難しい顔をしていました。すまない!

 ゲームはサクサクと進んだ関係で私は最後の二人まで残りましたが、強気のビットで足元を損ない、「相手はダイス3個」、「こちらはダイス1個」と圧倒的不利。 2個以上でビットされた時点で詰みで敗退。よくよく考えた見たら私の下手の人たちから脱落していった気が・・・
 思いのほか1ゲームが早く終わってしまったので2ゲーム目に突入!私は強気が無謀に転じての序盤脱落を喫しました。
 私的欲しさ・・・◎ これだけ長々と書いているのでお判りかと思いますが、12月に直ぐかっちゃっています。ただ、これもある程度まとまった人数がいないと楽しめないかも

この日最後に遊んだのがこちらの「クー」。閉会までの残り時間で多めの人数が遊べる、ということでスタッフさんに勧められて私も参加して6人プレイ。
 写真には実写(?)の眼つき厳しい女性映ったパケ絵になっていますが、こちらは何らかの記念版か輸入版だと思われます。思われます、というのは現行流通している「クー」 はもっとぼんやりとした単色カラーの人物像が描かれている物だからです。
 で、どんなゲームかと言うと、中世のある街の支配階級となり、役割カード毎の特殊能力を駆使して他のプレイヤーを全て脱落させたら勝ち、という負け抜け型のゲームです。
こちらが実際のゲーム開始時の状況。2金と伏せて置かれた2枚の役割カード、そとて原語によるサマーリーが配られています。役割カードは「男爵」「女伯」「船長」「暗殺者」「公爵」の5種類…が各3枚だけ。 役割カードごとに特殊能力と妨害能力が決められていて、例えば「男爵」なら通常より収入が大きい【収税】が宣言でき、「女伯」なら特殊能力はありませんが「暗殺者」による【暗殺】を妨害できます。
 この役割カードを伏せて置くところがこのゲームの肝となります。つまり『役職カード』を偽って特殊能力を宣言してもいいわけです。当然リスクも付きます。誰かが特殊能力 を宣言した後、他のプレーヤーはそのプレイヤーが役職を偽っていると「チャレンジ」することができます。チャレンジされた場合、宣言したプレイヤーは役割カードを1枚公開。それが偽りの役職カードであれば その役職カードを失い、偽りでなければ「チャレンジ」したプレイヤーが任意の役割カードを1枚失います。ちなみに公開されただけの役割カードも捨て札になり山から新たな 役割カードを引くことになります。あとはお金。「暗殺者」は3金で【暗殺】を宣言でき、7金溜まれば【クー】と呼ばれる任意のプレイヤーの役割カードを捨てさせるという強烈無比な 効果があります。

私の手元に来たのは2枚とも「女伯」。能動的な特殊能力はありませんが唯一【暗殺】を妨害できる役割カードです。この手の「負け抜け型」ゲームでは一気に押し切るか、目立たないでこっそりと勝つ、の 2パターンが基本かなぁ。となると防御的な2枚の役割カードを引いたんで目立たないプレイに勤めました。
 1人目:「じゃあ、【収税】: ※『男爵の特殊能力』」
 2人目:「じゃあ僕も、【収税】:※『男爵の特殊能力』」
 3人目:「自分も【収税】です ※『男爵の特殊能力』」
 4人目:【収税】です ※『男爵の特殊能力』」


 ちょ、おまえらw
 いやー、経験者の何名かは特殊能力宣言のたびにニヤニヤとしている。私は毎ターン嘘もつかず、共通能力である徴収で毎ターン1金を積み重ねていくだけ。こちらの思惑通り派手に特殊能力を宣言した人の手元には 金が溜まっていきます。7金溜まると【クー】を宣言されるため(どうやら7金溜まったら必ず【クー】を宣言しなくてはならないらしい)1人が【暗殺】を宣言。私はこれを 防げる「女伯」を2枚持っているため、宣言された人が【暗殺】を【妨害】できる可能性は極めて低いと知っていましたが、実はこの【暗殺】に対する【妨害】や『チャレンジ』 が思いのほか難しいことがここで分かりました。【暗殺】に対するチャレンジが失敗した場合、ペナルティで1枚失い、さらに【暗殺】が通って1枚失うため、即ゲームから脱落となるためです。
 結局この【暗殺】は通ってその人は1枚ダウン。次のその人の手番で【暗殺】したひとにお返しと【クー】が炸裂。その後の流れとして7金ため込んだ人が全員の役割カードと金の数を見比べて、 一番金を持ている人に【クー】。※私はこの時点で2枚ありましたが、金は最少。
 ゲームは中盤、派手に特殊能力を宣言していた経験者3人は互いの嘘を看破しあって共倒れ。一度【暗殺】に晒されますがきちんと【妨害】して「女伯」を1枚公開し捨て札にして山から新たな「役割カード」を引きます。 ってこれも「女伯」。もうがん守りですなぁ。
 終盤戦、私も【クー】をもらって残り1枚ですが、最後の2人に残りました。ともに1枚ずつですがこちらは5金で相手は3金。相手は【暗殺】を宣言!がこちらは「チャレンジ」ではなく【妨害】を宣言。
 相手はこの【妨害】が通ると金が0になるためこの【妨害】に対して「チャレンジ」せざるを得ず、相手のチャレンジ失敗をもって私が最後まで残りゲームに勝利!

 私的欲しさ・・・△ 持っていてもいいが取り急ぎ欲しいものではない。
 このゲームは大人数の方がより楽しめるため、ウチにはやや不向きかなぁ。

 そんなこんなで丸一日遊び倒し、大満足でした。
 初めてPhageさんの例会に参加させてもらいましたが、「比較的軽めのゲームが好まれるのかな?」という感想です。スタッフさんに聞くところ、
「ウチでは大体午前中に軽めのゲームで、午後に重めのゲームを遊ぶ」
 とのこと。よし!来月も来ちゃいますか。


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